心の病はもはや他人事ではなく、いつだれに起こってもおかしくない、風邪のような病気へと変貌を遂げつつあります。我々はストレス社会ともいわれる現代において、常にその病と闘っているといっても過言ではないかもしれません。しかし、あまりにも心に負担がかかってしまうと、それは時に自分の中で抑えきれないものになってしまいます。それが今日われわれを大いに苦しめている「うつ病」という病です。うつ病にかかると、あらゆる物事に対して意欲が起きず、悲観的になることや自傷行為へと至ることもある抑うつ症状が現れます。また、うつ病と同時にかかりやすいのが不眠や過眠といった睡眠障害です。更に、動悸や強いめまいなどの日常生活にも大きな影響を及ぼす症状が出始めます。これらの症状が現れた際には、決して無理をせず、専門家の判断を仰ぐことをお勧めします。たとえば、眠れない・眠りが浅いなどの症状が2週間以上続いた場合、これは不眠症という病気である可能性があります。思うように睡眠をとることができないため、イライラすることや注意力が散漫になるなど、仕事などをするうえで危険を及ぼすかもしれない症状が出ます。この病気を治療するためには、うつ病と同様に心療内科を受診する必要があります。心療内科や精神科と聞くと、あまり良いイメージを持つことができない方も少なくないことでしょう。中には、精神的な弱さを認めたくない、心の病気であると思われたくないなどの理由から、受診を拒む方もいらっしゃいます。ですが、このような方は非常に危険であるといわざるを得ません。うつ病をはじめとする心の病は、自力で完治することは非常に難しいためです。むしろ、治療が遅れることで悪化を招き、最悪の事態に陥ることもないとは言えません。しかし、ストレスを感じたからといっても、すぐに受診する決心がつかない、あるいは自分がどの程度負担を感じているかがわからないという方がほとんどでしょう。病院へと足を運ぶ目安となるのが、「うつ病診断」です。これは、インターネット上で公開されているものであり、無料で行うことが可能です。簡単な質問に答えるだけで、自分がうつ病である可能性や睡眠障害を持つ可能性などを診断することが可能です。この診断の多くは、心療内科のホームページなどで公開されている、専門家監修の下作成された診断表ですので、安心して利用することができます。また、病院へ行く前に、いつ頃から、どのような症状が出るようになったのか、などをメモしておくことも重要です。これがあればスムーズに診察を受けることができます。